「ワクチン予約システムが正しい番号でも予約できない」という、新たな欠陥が発覚して再び物議となっています。
民間委託ということで巨額の税金が動くことになるわけですが、いったいベンダー開発のMRSO(マーソ株式会社)はいくらで受託したのか、開発費が安すぎて問題続出なのか?気になったので調査してみました。
ワクチン予約システム 正しい番号でも予約ができない!
新たな欠陥がある可能性が浮上しました。防衛省の大規模接種システムで、正しい番号でもワクチン予約できない人が相次いでいます。#新型コロナ #コロナワクチン #集団接種
— 東京新聞編集局 (@tokyonewsroom) May 20, 2021
https://t.co/cuej9WkK2o
ワクチン大規模接種センター予約システムの欠陥で、架空番号でも予約ができてしまうことがつい先日、問題になったばかりですが、今度は正しい番号でも予約ができないというビックリなニュースが飛び込んできました!
実際にやってみて架空番号で認証が通過して予約まで完了するのを確認したとして、架空番号で予約ができる重大欠陥発覚を伝えたのは朝日新聞出版AERAドットと毎日新聞、日経クロステックの3メディア。
大規模接種予約サイトが架空番号でも予約可能に、対象期間外に予約できる不具合も #大規模接種会場 #ワクチン #新型コロナウイルス #防衛省 #ITセキュリティ https://t.co/An12WEBOgg
— 日経クロステック IT (@nikkeibpITpro) May 17, 2021
最初は、「え~!ありえないわ。何ソレ?!」と思って、予約システムの開発会社はどこなのか気になって調べてみたりもしましたわけですが・・・。
その時の記事は▼こちら▼にあります。

気分的には、単純にこういう告発っぽい報道があるから、早いうちに判明することになったのかな~、と思っていましたが、その後の報道で、「セキュリティ的な穴とかある場合には、それが広まると愉快犯やハッカーに手法を教えることにもなる」という負の面を知って、確かにちょっとやり方的にはリスク増やしたよな・・・と思っていました。
でも、その後の政府対応といえばご存知の通り、
岸信夫防衛大臣と安倍晋三元内閣総理大臣という凄い顔ぶれの政治家が超絶・大激怒!!という感じで、
自衛隊大規模接種センター予約の報道について。
— 岸信夫 (@KishiNobuo) May 17, 2021
今回、朝日新聞出版AERAドット及び毎日新聞の記者が不正な手段により予約を実施した行為は、本来のワクチン接種を希望する65歳以上の方の接種機会を奪い、貴重なワクチンそのものが無駄になりかねない極めて悪質な行為です。
朝日、毎日は極めて悪質な妨害愉快犯と言える。
— 安倍晋三 (@AbeShinzo) May 18, 2021
防衛省の抗議に両社がどう答えるか注目。 https://t.co/Q0ofuKioNQ
岸信夫防衛大臣は具体に報道機関を名指しで批判、安倍晋三元内閣総理大臣は「悪質な妨害愉快犯」とかなり強烈な表現で断罪しましたよね。
なんか、日本のトップの政治家は、普段は遠回しな奥歯に物が挟まったような言い方だったり、個別のメディア名とかいわないで「一部メディアが」といった感じで抽象化したりだとか、何か問題があれば「遺憾に思います」みたいな感じでハッキリ抗議しないことが多いイメージだっただけにインパクト特大大盛りもりもり!!でした。
日経には2人とも言及しないのはなんでだろう~?とかも思いましたが、やっぱりそれは普段の報道傾向とかそういうのが関係してるのかな?という気も。
あんまりにも強い怒り表現が現役のトップクラスの政治家&元首相からダイレクトにボーン!と出たので、今後はシステム不具合に気づいても誰も言いづらくなっちゃうんじゃないかな・・・?という憂慮もあったわけですが。。。
「そんなのカンケーねー!」という感じで、ちゃんとシステム欠陥の報道が出たのは、言論統制っぽいことがなくて良かった!といえるかもですが、でもその内容を見ると
「適当な番号で予約できるのに、正しい番号だと予約できない」
というなんともワラエネー!という、ギャグにもならないニュースです。
こんなに不具合が続くと、いったい開発会社(開発ベンダー)はおいくらの開発費用を政府から業務委託でもらっちゃってるの?!と気になったので、調べてみることにしました。
ワクチン予約システム ベンダーMRSO(マーソ株式会社)の開発費・業務委託費用はいくら?

大規模接種センターの予約システムは、以前の記事でも書きましたが、ベンダーは予約サイトのフッターにコピーライトが記載されていた、MRSO(マーソ株式会社)が請け負っています。
MRSO(マーソ株式会社)のホームページを見てみると、
- 導入実績100自治体以上 業界NO.1のWEB予約システム
- 元々全国100以上の自治体様で導入実績がある
- 全国300以上の自治体様で採用見込
- ワクチン接種運営に必要となる機能を完全網羅
などのキャッチコピーが並び、実績も抜群、最新のシステムとセキュリティで信頼おける企業というイメージが強く伝わってきます。
気になる開発費用(導入費用)は、システムが既にあるので競争力のある価格が提供できると謳われていて、一般的開発費用よりもリーズナブルに実現可能なイメージを示していますが、具体的な金額については個別に問い合わせという形になっていて表記はありません。
そのため、具体的な開発受託費用がどれくらいなのか?は発注社の立場にはないので、知ることはできませんでした。
大規模接種センター民間委託金額の具体的な金額は?
今のところ、大規模接種センターの予約関連でニュースに出たのは、
「大規模接種センター業務の一部を約36億8000万円で民間に委託」した、という内容です。
この時の内訳は
民間看護師200人の派遣業務:
人材派遣業のキャリアが7億6,377万4,000円
受付や案内などの会場業務:
東京会場 日本旅行が19億4899万9,999円
大阪会場 東武トップツアーズが9億6654万586円
で各社が受注したと伝えられました。
これだけ不具合が発覚していると、

・いったいどれくらいの金額で委託したのか?
・改修する費用は、新たに別途費用として発生するのか?
すっごく、気になるんですけどね・・・!
さいごに
運用開始後にこの規模の大きな不具合が次々発覚すると、民間同士であれば裁判沙汰になってもおかしくないんじゃない?と思うんですが、最後の責任は誰がどういう形で取ることになるんでしょうか・・?
防衛省の関わるシステムって、「防衛省=国防の中心」という感じで、めちゃくちゃセキュリティもしっかりしてる!というイメージなのに、これだと海外からのハッカーが何か悪さしたらどうなっちゃうの?!と心配になってしまいます。
接種センターの運用が無事に終わるまで、しばらくはちょっとハラハラしそうですね・・・TT




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