近年、日本でもイースターが盛んになってきました。3月も半ばを過ぎると、街角でウサギや卵の飾りを見かけることも多いのではないでしょうか。
美しくペイントされたイースターエッグや可愛らしいイースターバニーが女性や子どもの好感を得て、今やハロウィンに並ぶ知名度を誇るイースター。
しかし、イースターとはいったい何を祝うお祭りなのか、詳しく知らない人も多いでしょう。
今回はイースターの基本的な意味や由来とともに、家族で簡単にイースターを楽しめる方法についてもご紹介していきますね^^。
イースターはいつ?その意味と由来、どんなことをする日なの?
まずはイースターの基本情報から。世界では祝日扱いになる国も多いイースター。いったいどのような日なのでしょうか?
イースターはキリスト教の重要な祭日です
イースターはキリスト教の祭日です。後章で詳しく解説しますが、イースターはキリストが起こした最大の奇跡を祝っています。
日本ではイベント化していますが、キリスト教徒にとっては、実はクリスマスよりも重要な祭日なのです。国によっては、国民の祝日としてイースター連休があったり、学校が休みになったりします。
また、ヨーロッパにおいては、イースターの前の聖金曜日、イースター後の月曜日に株式市場が休みになります。それくらい影響力のある祭日なのです^^。
2016年のイースターはいつ?実はイースターの日付は毎年変わります。
イースターの日付は、もともと月の満ち欠けを基にした暦(太陰暦)によって決められたので、現在使用している太陽暦にあてはめると、毎年日付が変わることになります。
太陽暦においては、「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」と決められています。これにより計算された2016年のイースターは、3月27日です。
(※ただし、異なる暦を使っている東方教会においては、5月1日が2016年のイースターです。)
イースターは家族や友人とゲームや食事を楽しむ日です
イースターの過ごし方は、本来、家族でお祝いの料理を食べたり、友人たちに振る舞ったりするものです。
また、ゆで卵に絵を描く「エッグペイント」や、家じゅうに隠した卵を探す「エッグハント」など、卵を使った遊びを行うのも、イースターの特徴の一つです。
イースターの由来とは?なぜ「うさぎ」や「卵」なの?
日本ではイベントとなっているイースターですが、実は2000年以上遡る由来があるのです。「うさぎ」や「卵」にも、もちろん意味があります。いったいどのような歴史や意味をもっているのでしょうか。
イースターとは「復活祭」のこと。キリストの復活を祝う日です
イエス・キリストは、弟子のひとりであるユダの裏切りにあい、十字架にかけられて処刑されました。しかし、キリストは自分が裏切りにあうことも、処刑されることも予見しており、自分の死後に復活することを予言していました。
キリスト教の4つの福音書は、キリストの復活の様子を次のように述べています。
”キリストの処刑後第三日、すなわち日曜日の早朝、女たちが墓を訪ねると、墓が空になっており、天使がキリストの復活を告げた”
このキリストが起こした最大の奇跡に対し、「復活祭」として、年に1回必ず日曜日に祝うようになったのです。
「ウサギ」や「卵」は「生命」の象徴です
イースターに欠かせない、「ウサギ」と「卵」。どちらも「復活」というキーワードに因み、「生命」や「誕生」を表すものなのです。
ウサギは、1度にたくさん子供を産む動物です。ここから、「生命の豊かさ」や「豊穣」を祈るイースターのシンボルとなりました。
そして卵は、「誕生」を表すシンボルです。また、時間を置いて卵から雛が誕生する様子が、キリストの復活を象徴しているとされています。
日本においてウサギや卵は、イースターを可愛らしく演出してくれるデコレーションのように扱われていますが、きちんとした意味を持っているんですね。
キリスト教の復活祭とゲルマン神話が融合したという説も
「イースター」という名前は、ゲルマン神話に登場する春の女神「エオストレ(Eostre)」に由来しているという説が有力ですが、はっきりとは分かっていません。
8世紀の歴史家ベーダ・ヴェネラビリスの記述に、ゲルマン民族が、春の月「エオストレモナト(Eostremonat)」の季節に、春の到来を祝う祭りを行っていたとされており、キリスト教の復活祭がエオストレモナトと融合したという説もあります。
親子でイースターを楽しもう!ハンドクラフトやゲームを紹介
基本的に、イースターは家族で楽しむものです。この時ばかりはテレビゲームを脇に置いて、子どもと工作や手作りゲームで楽しんでみませんか?
子どもと楽しめるイースターのハンドクラフトとゲームをご紹介していきますね!
エッグペイント
エッグペイントとは、卵の殻に絵や柄を描いて飾る、イースターには欠かせないハンドクラフトです。家族でイースターエッグを作って飾ったり、作ったイースターエッグをゲームに使ったりして楽しんでください。
エッグペイントには、次の3つの方法があります。
1)生卵のお尻の部分に画鋲で穴を開け、そこから竹串を刺して中身をかき回します。
2)竹串を抜き、穴を下にして持ち上げると、どろどろになった中身が少しずつ外に流れてきます。
3)中身がすべて出たら、よく洗って乾かしてください。(中身はオムレツなどの卵料理に使ってください)
4)殻が乾いたら、穴から竹串を指し、竹串を持ちながらアクリル絵の具やクレヨンでペイントします。絵の具が乾いたら完成です。
1)白い卵でゆで卵を作ります。
2)粗熱を取ったら、クレヨンで絵柄を描いていきます。(ベースの色は後付けするので、柄だけ描きましょう)
3)お湯1カップにベースカラーにする色の食紅(赤・青・緑・黄色など)と酢大さじ1を入れ、かき混ぜます。
4)2)のゆで卵を3)に入れ、スプーンで転がしながら、まんべんなく色を付けます。
5)色が乾いたら完成です。
※ゆで卵は日持ちしないので、作った日に食べましょう。卵の殻には、水分を通す細かい穴が無数に開いています。アクリル絵の具やサインペンなどの液体染料は、中身まで染みてしまいますので、気を付けてください。食紅を使えば、中身に染みても食べることができます。
1)卵型の発泡スチロールを用意します。
↑こちら↑から購入できます。
2)卵型のお尻の部分に竹串を刺し、竹串を持ちながらアクリル絵の具やクレヨンでペイントします。(一部油性ペンを使用すると型崩れすることがあります)
3)乾いたら完成です。
エッグハント
エッグハントとは、家の中や庭にイースターエッグを隠し、子供がそれを探すという、いわば「宝さがしゲーム」のようなものです。
イースターエッグはエッグペイントで作ったものでも大丈夫ですが、たくさん隠したい方には、エッグ型のチョコレートがおすすめです^^。
イースターの朝、子供が起きる前にイースターエッグを隠し、家族みんなで探しましょう。ヒントを記載した宝の地図を作ると、より子供たちの冒険心をくすぐりますよ。
もし子供の友達を呼んでエッグハントをするのであれば、以下の点を注意して楽しんでくださいね。
- 割れ物が入っている棚や引き出しには隠さず、子供たちにも「引き出し・棚は開けない」というルールを徹底してもらいましょう。
- 高い場所には隠さないようにしましょう。子供たちの手が届く場所のみに隠し、子供たちにも脚立や踏み台を使わないように指示しましょう。
- 全員がイースターエッグを見つけられるように、多めに隠してくださいね。
- エッグ型のチョコレートを使う場合、ゲームが終わるまで食べないよう注意してください。
エッグレース
エッグレースとは、イースターエッグをスプーンに載せて、落とさないように走る徒競争です。廊下や庭など、かけっこをする十分なスペースを見つけて、家族や友だちと楽しんでくださいね。
今にも落ちそうなイースターエッグにハラハラして、盛り上がること間違いなしです!
卵の殻やゆで卵のイースターエッグを使うと、落とした時に割れてしまいます。エッグレースには、卵型発泡スチロールのイースターエッグや、卵型チョコレート、卓球のボールなどを使って楽しみましょう。
まとめ
イースターには、宗教的な深い意味があることがお分かりいただけたと思います。しかし、難しく考えることはありません!春を祝う気持ちは万国共通。イースターの意味や由来を知った上で、春の到来を家族や友人と喜び合って楽しく過ごしてみてくださいね^^
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