過去の記事でもご紹介してきましたが、紫外線は一年を通して対策が必要です。
とはいえ、ただ日焼け止めを塗りさえすればいい、というわけではありません。
特に敏感肌であれば、日焼け止めが肌に合わず、肌を保護するための日焼け止めで逆に肌のトラブルが起きてしまった・・・なんて悲しいことも起こります。
また、突然の外出であったり、頻繁な塗直しができない環境下にある場合など、日焼け止めがすぐに塗れないということもあるかもしれません。
美肌のため、そして健康のためにも紫外線予防はしっかりしておきたいものです。
今回の記事では、ここ数年で一気にメジャー化してきた「飲む日焼け止め」についてその仕組や成分、安全性や副作用についてまとめてみました。
飲む日焼け止めの効果はある?
昔は「日焼けした肌は、健康的だしかっこいい」、「黒い肌のほうが引き締まって見える」など、『日焼け=おしゃれ』というイメージも結構ありました。
わざわざ日焼けサロンのような専門店で、日焼けする人も多かったほどです。
しかし、今では、「日焼けは肌に悪い」というイメージや、「シミ」の原因となる、あるいは皮膚ガンの原因となるなどのマイナスイメージのほうが強くなっています。
「肌は絶対焼きたくない!」という女子、あなたの周りにもいませんか?
夏から秋にかけては美白効果のある化粧品の売上が大きくアップするのもやはり、そういった声を立証しているといえます。
実際、「シミ・そばかす」という観点から見ると、紫外線対策は、若いうちからきちんとしておかないと、メラニン色素が蓄積されて、年齢が上がるにつれて忘れた頃に一気にシミやそばかすが多くなるものです。
そのため、「日焼け止め」でしっかりと紫外線対策をおこなっている人が多いわけですが、
- 遅刻寸前で慌ただしく塗っている時間がないという時
- 汗などですぐに流れてしまって塗り直しを結構な頻度でしなければならない時
- 日焼け止めのクリームがしみるなど、アレルギー反応がある時
- 敏感肌でなかなか自分の肌に合う日焼け止めがない時
など、もっと違った紫外線対策方法はないだろうか?と思うこと、ありますよね。
そんなときに重宝しそうなのが、サプリメントタイプの「飲む日焼け止め」です。
飲む日焼け止めという名前の通り、これであれば飲むだけなので、お手軽で時間も取られません。
そのため、一気に人気に火が付いたという形です。
でも、「飲む」というだけに、

正直、本当に効果はあるの?
体に負担はないの?
現在、「飲む日焼け止め」は、国内メーカーからも複数の種類が発売されていますし、海外の製品もありますが、中にはあまり効き目のないものもあるようです。
このような「ニセモノ」的なものを買ってしまったら、間違いなく効果は出ません。
また、人によって体質も違うので、効く人と効かない人がいるのも事実です。
なので一概に「飲む日焼け止めは、効果あり」と言ってしまうのはどうかと思いますが、日焼けを防ぐ成分が、きちんと入っていて、正しい使い方をすれば、かなりの効果が期待できるでしょう。
筆者の友人も、女性誌の特集を見て、昨年から飲む日焼け止めを飲んでいますが、「根気良く続けてたら、効き目アリっぽい」と言っていましたね。
実際に、高い口コミ評価を得ている「飲む日焼け止め」もいくつかあります。
ただ、飲む日焼け止めによっては性質上、単独で摂取するより、「塗る日焼け止め」と併用して使うほうがいいものもあります。

え?それってどんな性質なの?
次の章では、「飲む日焼け止めの仕組みや成分」について、見ていきましょう。
飲む日焼け止めの成分と効果
1章でもお伝えしましたとおり、最近のトレンドは「日焼け」ではなく「美白」です。
日焼けしたくないから、UVケアをする。
「UVケア=日焼け止めクリームやジェルを塗る」

でも、塗るタイプは、中々面倒…
しかも、均一に塗れていなかったら、そこだけ日焼けしてしまう可能性が…
そこで、登場したのが「飲む日焼け止め」なのです。
「飲む日焼け止め」は、「塗る日焼け止め」ではできない
- 日焼けの軽減
- メラニンの抑制
- 肌の酸化防止
これら3つの働きを補う目的があります。
国産の飲む日焼け止めの主要成分と効果
ところで、「飲む日焼け止め」の中にはいったいどんな成分が入っているのでしょうか?
様々な会社から、いろいろな商品が発売されているので、配合されている成分とその量はまちまちです。
筆者の手持ちの「飲む日焼け止め」を見てみますと、
原材料名:シトラス果汁及びローズマリー葉エキス末、混合ハーブエキス、コラーゲン含有食品、植物プラセンタ、ザクロエキスパウダー、トマトパウダー、マリーゴールド抽出物、クチナシ、結晶セルロース、微粒二酸化ケイ素、ステアリン酸Ca、L-シスチン、ビタミンC、セラック
このような表記が記載されていました。
メーカーにより、配合成分はまちまちですが、日本国内で販売されている「飲む日焼け止め」の多くは、“ニュートロックスサン”という、100%天然由来の成分から構成されています。
ニュートロックスサンは、シトラス果実とローズマリーの葉から抽出されたポリフェノールを、独自のバランスで配合したもので、スペインのミギュエル大学細胞生化学の、二コル博士とモンテローザ社によって開発されました。
どんな働きがあるのかというと、
・紫外線の影響によって増える「活性酸素」を抑えて、シミやそばかすを防ぎ、細胞の老化を防止。
・体の内側から効き、抗炎症作用もあるため、皮膚細胞の炎症を抑えてくれる。
とされています。
日焼けには、2種類の紫外線であるUVAとUVBによるダメージがありますが、ニュートロックスサンは、UVAとUVBのどちらにも効果があり、更に日焼けのアフターケアにも適しています。
そのため、「飲む日焼け止め」を選ぶ時は、ニュートロックスサンの含有量を選択の基準のひとつにすると良いでしょう。
ちなみに、研究発表によると、ニュートロックスサンを、1日250mg摂取すると、高い日焼け止め効果が得られるということが判明しています。
飲み方はいたって簡単です。
1日1~2錠飲むことで、効き目は24時間持続します。
毎日継続的に飲まないと効き目がないので、面倒臭がりの人には、ちょっと習慣化するまではキツイかもしれませんね^^;。
海外(ヨーロッパやアメリカ)の飲む日焼け止めの主要成分と効果
「飲む日焼け止め」は、国産の他にも、ヨーロッパやアメリカで販売されているものもあります。
これらは主に、フェーンブロックという、天然成分からできています。
フェーンブロックとは、中央アメリカに生息するシダ植物の一種で、IFCグループとハーバード・メディカルスクールによって開発されました。
こちらは
・免疫防御作用
・DNA保護作用
・皮膚構造維持作用
・抗菌化作用
があるとされています。
飲む時間帯は、紫外線を浴びる30分前がベストで、効果は、4~6時間続きます。
ただし、フェーンブロックは、UVAにしか効果がないので、UVBも防ぐためには、「塗る日焼け止め」と併用して使う必要があります。
注意!尚、4歳未満のお子さんは臓器が未発達なので、飲むタイプのものだと負担がかかり過ぎる恐れがあります。飲む日焼け止めは、4歳以上からとなっていますのでご注意ください。
飲む日焼け止めは安全?副作用の影響は大丈夫?
飲む日焼け止めの副作用についてですが、飲む日焼け止め自体は薬ではありません。
また、成分も自然由来なので、今のところ、大きな副作用の報告はありません。
ただし、アレルギーのある人や、妊娠中の人は、十分に気をつけましょう。
というのも、中には成分に、「エビ、カニ由来」と書かれているものもあったりするので、知らず知らずのうちに甲殻類アレルギーの人が飲むと、大変なことになってしまうからです。
他にも、思わぬアレルギー反応が出たり、人によっては、頭痛は吐き気等の症状が出ることもあるので、初めて使う場合は、様子を見ながら注意深く飲む必要があります。
もし、少しでもおかしいと思ったら、即使用は中止しましょう。
他にも、飲む日焼け止めに配合されている、「フェーンブロック」や「ニュートロックスサン」が原因のアレルギー反応も考えられます。
ニュートロックスサンの副作用 アレルギー反応は?
ニュートロックスサン自体に副作用はありませんが、ローズマリーが原因で、子宮が刺激され、流産してしまう可能性がないとはいえません。
妊娠中や授乳中の人、臓器が未発達な4歳未満の子どもは、使用は控えることを推奨します。
ローズマリーやシトラスによってアレルギー反応を起こす人も、医師に相談してから使用したほうが良いですね。
フェーンブロックによるアレルギー反応、副作用は?
フェーンブロック自体に副作用はありませんが、「シダ植物」によってアレルギーが起きる恐れはあります。
また、ニュートロックスサン同様、臓器が未発達な4歳未満の子どもには、飲むタイプだと負担が大きく、胃腸障害や肝機能障害になることもあるので、誤って子どもが飲んでしまわないように注意してください。
妊娠中や授乳中の人も同じく避けることを推奨します。
薬を飲んでいる人は、併用することで副作用が起きる場合もあるので、医師に相談してからのほうが良いですね。
さいごに
飲む日焼け止めは、用法容量をきちんと守れば、効き目も期待でき、成分も自然由来なので、比較的安全性のあるサプリメントといえるでしょう。
何より簡単に摂取できるので、紫外線対策の一つの手段として上手に取り入れてみるといいでしょう。