その年、身内に不幸があったため、新年の挨拶をご遠慮させていただく旨を、相手にお知らせする「喪中はがき」。
年末年始が近づくにつれ準備をしなくてはいけません。スムーズにマナー違反となることなくそつなく送りたいものです。
そこで、今回の記事では、初めて喪中はがきを送る方のために
- 喪中はがきはいつまでに出せばいいのか?送る時期に決まりはあるのか?
- 喪中はがきは誰に出すのか?親戚、友達、どこまで送るべきなのか?
- 喪中はがきの知っておきたいマナー、切手や書き方、基本的な例文
について、分かりやすくその疑問にお答えしていきます。
喪中に関連して『喪中の年末年始の過ごし方とマナー』については以下の記事に書いていますので、ご一緒にどうぞ。
喪中はがきはいつまでに出すの?送る時期に決まりはある?
喪中はがきを送ることはそう多くはないと思います。そのため特に初めての時はどうすればいいのか分からず戸惑うこともあるでしょう。
知らず知らずのうちに常識外れなことをしていては恥ずかしいのでマナーについてはしっかり知っておきたいところですよね。
喪中葉書にはどんなマナーがあるのでしょうか?
まず、喪中はがきを出す時期は、年賀状の受付開始がだいたい12月15日からなので、その頃には届いていてほしいところです。
一般的に11月中旬から12月上旬までに出すのが理想ですが、もし遅れたとしても12月中旬までには出します。
相手が年賀状を用意する前に送ることができたら、一番迷惑をかけずに済むわけですが、だからといって早く出しすぎるのも考え物です。
早く着き過ぎたことで、喪中はがきをもらったことを忘れられてしまうこともあるからです。
また、あまり早く出し過ぎると、「相手に用意周到」と思われたり、「身内が亡くなっているのに、悲しんでいないのかな?」という印象を与えかねません。それでは本末転倒ですよね。
そういうことから、喪中はがきは、送るのに適した日を、きちんと知ることが大切になってくるのです。
筆者も過去、もう既に年賀状を書き終えたのに、喪中はがきを受け取ったことが多々あります・・・。
「タイミング悪いなぁ・・・」とガッカリしてさせてしまうこともあるかもしれません。
特に、手づくり&手書きで気合の入った年賀状を書いていたりすると相手は落胆してしまうかも。
そんなことがないよう、時期遅れにならないように出しましょう。
尚、もしも身内の方が12月に亡くなられた場合は、無理に喪中のはがきを出さずに「寒中見舞い」と言う形で、後から送ることもできます。
寒中見舞いのはがきを出す期間は、1月8日~2月3日等、諸説ありますが、1月10日に出すのが一番理想的です。
寒中見舞いは、年賀状をもらった人へのお礼として出すものなので、あまり間が空いては失礼になるからです。
ちなみに、もしも寒中見舞いも出せなかった場合は、「余寒見舞い」を送ってください。
送る時期は、「立春(2月4日ごろ)が過ぎてから、寒さが続く頃まで」というのが一般的です。
いずれにせよ、何も出さない、ということはないようにしましょう。
寒中見舞いを書くときのマナーとして
- 年賀はがきを使用しない
- 「拝啓」や「敬具」などの、頭語や結語は不要
- 派手なデザインのはがきにしない(お正月関連の言葉やイラストもだめ
という点に注意し、その時に適した挨拶状を、失礼の無いように送ってくださいね。
喪中はがきの範囲は?親戚、友達、どこまで送るべき?
では、喪中はがきは、誰に送ればいいのでしょうか?
喪中はがきは「自分にとって大切な人が亡くなった悲しみで、祝い事をする気持ちになれず、新年の挨拶を欠礼させていただく」という、お詫びをお知らせする挨拶状です。
そのことからも、喪中はがきは、毎年年賀状の交換をしている人全員に出すようにします。
本来、喪中はがきは、喪中についてお知らせするものではなく、年賀状を出せない旨をお知らせするものなので、毎年年賀状の交換をしていない人には、出す必要はありません。むやみやたらに出すものではないのです。
尚、相手も喪中の場合、こちらも喪中はがきを出してもいいものか、悩むところですが、“年賀状の欠礼をお知らせする”と言う意味からも分かるように、出しても何ら問題はありません。
ただ、その時、『一言お悔やみの言葉を添えて送る』と、相手は喜ばれるでしょう。
また、もし喪中はがきを出していない人から年賀状が届いてしまった場合は、「寒中見舞い」を送りましょう。
親族間では喪中はがきを出すのかどうかという問題ですが、中には省略してしまう人も多いと思いますが、筆者個人の考えとしては、毎年年賀状を交換しているのであれば、親族であろうと送ります。
特に、自分の身内が亡くなった場合、嫁と姑、後々トラブルを起こさないためにも、夫の両親にはきちんと喪中はがきを出したほうが無難です。
ちなみに、
身内に不幸があった時の「身内」とは、何親等までを指すのでしょうか?
そこで、自分から見て、どの身内が何親等に当たるのか、以下にまとめてみました。
- 0親等→夫・妻
- 1親等→父母・配偶者の父母・子供・子供の配偶者
- 2親等→兄弟姉妹・兄弟姉妹の配偶者・祖父母・孫
- 3親等→曽祖父母・曽孫・伯父・伯母・叔父・叔母・甥・姪
となります。
そして、喪中の対象になる親族は、2親等までとする人が多いようです。
とはいえ、実際のところは、その家庭によって違ってくるというのが現状です。
例えば、2親等でも、「出す」という人と「出さない」という人がいたり、また、曽祖父母と同居している場合、その曽祖父母が亡くなった場合は、3親等ですが、喪中になります。
つまり、同居している人が亡くなれば、その家は、喪中です。
喪中はがきのマナー 切手と書き方、基本的な例文
喪中はがきのマナーについて、まず出す時期のことについては「1章」でお話ししましたが、では、はがきや切手には、どんな決まりがあるのでしょうか?
先ほど、派手なデザインのはがきはだめだということをお話ししましたが、業者などに、喪中はがき用の印刷を依頼すれば、それにふさわしいはがきに仕上げてくれます。
デザインも豊富にあり、納得がいくものを選べてオーダーできるので便利です。
もし、郵便局で売っているはがきを利用したい場合には、「胡蝶蘭」の切手の付いているはがきを選ぶようにしましょう。
というもの、実は、郵便局で売っている普通のはがきの中には、「喪中専用はがき」というものは、特に用意されていないのです。
なので、胡蝶蘭の切手のついたはがき、もしも手製のハガキを使う場合には切手は“弔辞用切手”を貼って送ります。
喪中はがきに『官製はがきを使用しては絶対にいけない』ということはありませんが、枚数が足りないなどして、あまりにも常識外れな、キャラクター付きのはがきが混入してしまったりすると、人格が疑われてしまいますし、人間としてのマナーを問われます^^;。
なので、年配の方に送る際には特に気を付けないといけません。
尚、『喪中はがき』は、コンビニでは、一部で販売されていますが、取り扱っていないお店が多いので注意です。
こうして見てみると、先にご紹介した『喪中はがきのネット印刷』は、デザインや価格帯など選択の幅もあり、特にまだ喪中はがきに慣れていない方にとっては、非常に便利であるとともに心強い助けになるのではないでしょうか。
喪中のはがきを書く際の文面の文例と注意する言葉
喪中のはがきを書く際の文面は、どのようにすればよいのでしょうか?
最初の部分である“喪中欠礼の挨拶”の例文
・喪中につき年頭のご挨拶失礼させていただきます
・亡父(母)の喪に服しておりますので新年のご挨拶は謹んでご遠慮させていただきます
など。
故人についての書き方例文
お礼の挨拶の例文
・尚時節柄一層のご自愛のほどお祈り申し上げます
・これまで賜りましたご厚情に故人になり代わりまして厚く御礼申し上げます
など。
最後に書く部分
差出人の住所と氏名
となります。
よく句読点は使わないと言われていますが、今はあまり形式にはこだわりがないようです。
尚、喪中はがきに使ってはいけない言葉があるので、注意してください。
「年賀」という言葉は使わず「年始・年頭・新年」という言葉にします。
さいごに
喪中についていろいろお話してきましたが、一番大事なのは、相手に気持ちが伝わるように、丁寧に、真心を込めて送るということです。
今回の記事がご参考になりましたら幸いです。
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